<アステカタワーを設置して>

今まではスピーカーから出る音自体の質ばかり関心を寄せていたが、
その音の受け止め手(人間以外の)存在の重要性に気付いた。
タワーを設置する以前は、スピーカーの音は確かに良い音は出ていても、
部屋の一部の狭い空間であてどなく渦巻いて、その後どこともなく消えていき、
その音の消え去る跡をただ耳が追っている感じだった。

タワーを設置した後、いろいろなCD(当時の録音技術にもよるが)をじっくり聴いてみると、
ある程度小さな音量でも、その音の受け止め手が現れた感じで、
それが一つの音をしっかり何らかの形で受け止め(様々な反射や吸収)、
その後消えることなく人間の耳へ届いていく感じで、
音の輪郭というものがはっきりしてきたように感じる。
楽器の配置や音場の広がりが、より一層意識された。

具体的には声楽の場合だと歌手の声が広がる空間がはっきり認識できて、
やや誇張していえば、歌手の立ち姿が浮かび上がる感じであり、
もし歌手が途中で頭を動かせば即座にわかる感じがする。
ピアノ伴奏も、ピアノの微妙な音の出だしから消える直前までがはっきり捉えられ、
ピアノ鍵盤が忙しく動く時奏者の指の振り下ろすタッチや、
ピアノのダンパーペダルが踏まれダンパーが瞬間的に動く気配までも感じ、
またピアノの脚の下のフロアの広がりを感じさせる時がある。
また弦楽四重奏を聴いてみると、
バイオリンの奏者の腕の動きやバイオリンの駒のあたりがアップされ、
弦の摩擦のヒリヒリした音のディテールまで感じ取れるようなゆとりがリスナー側にできる。

適切な音の受け止め手があってこそ、音場を感じ取り豊かな音の広がりが実感できる。
これによって今まで聴いてきた音楽の魅力もさらに深まるような気がした。
この受け止め手の存在があってはじめて、
アンプやスピーカーなどの微妙な音の比較もできるのではと思った。

≪システム構成≫
CDプレーヤー:DENON DCD-1650AE
プリメインアンプ:DENON PMA-SA11
スピーカー:B&W 805D

スタッフより
投稿ありがとうございました!
>スピーカーから出る音自体の質ばかり関心を寄せていたが
本当にその通りで、スピーカーから音が出るまでの箇所は気を使うけど、
音が出た後は知らないという人が非常に多いです。
機材に何百万とかけている人でもこんな状態だったりします。
これではあまりにもったいないですよね。

実際に皆様が聴いてる音は、スピーカーから直接出てる音より、
一度部屋のどこかにあたって跳ね返ってくる間接音の方が多いんです。
それを考えると音が出る前より、出た後の処理を考えた方が、
はるかに安価で効果的だという事がお分かりいただけると思います。

レビューにもありますが、ちゃんとした機材を使いルームチューニングの整った部屋で聴くと、
音の輪郭がハッキリをわかるようになってきます。
聴くだけのオーディオから、見て感じることのできるオーディオになると、
音楽を聴く楽しみが何倍にも広がりますよ!!