振動から生じる雑音(アンプ)
今やインシュレータは、あらゆる場面で使われていますが
アンプやCDプレーヤなど電子機器に使って効果があるのか疑問に思われませんか?
実際使ってみると、雑音が減り、音がクリアーになり、定位が明確になってゆきます。
何故でしょう。
これまで説明したように、インシュレータには周波数選択性の振動伝達特性があります。
つまり、スピーカと同様に、アンプに生じる不要な振動を除去しているわけです。
それでは、アンプに生じる振動はどのような影響を与えるのでしょうか?
それ以前に、アンプに生じる振動の原因には何があるでしょうか?
電源トランスの振動、CDプレーヤではドライバー駆動による振動、再生音による空気伝搬振動
床からの固体伝搬振動などが考えられます。
では、これらの振動が雑音にどのように影響するかですが
高校の物理で習った「レンツの法則」や「フレミングの右手の法則」を思い出してください。
地上には地磁気Bがあり、アンプには導体があります。
アンプの導体(長さL)が速度vで振動すると、Lの両端に電圧eが発生します(e=vBL)
これが雑音になります。
これを実験で確認した結果を図に示します。
スピーカで白色雑音を鳴らせ、アンプ直上での音圧レベルを70dBから90dBまで変化させると
図(a)のようにアンプシャーシ上の振動速度レベルが-75dBから-55dBまで上昇しています。
それに対応して、図(b)のようにアンプの出力も-105dBから-85dBの範囲で増加していることが分かります。
つまり、先ほど示したe=vBLが成立し、アンプの振動が電気信号(雑音)に変換されることが分かります。
ということで、アンプやCDプレーヤなどの電子機器でも、振動対策は必要となることが言えます。
KRYNAでは、アンプから不要振動を除去するために、D-Propをはじめとした各種インシュレータを提供するとともに、
床からの振動伝達やD-Propから送られてきた振動を効率よく吸収するためのオーディオボード・パレットを提供しています。