「音の良し悪しって、どうやって判断しているんですか?」
お客様からこんな質問がありました。
プロはどうやって判断しているの?
とても気になる点です。
KRYNAといういちメーカーとして、
新しい製品を開発する際にも大いにかかわりますし、
コンサルティングでお客様にアドバイスする際にも
判断基準が定まっていないと迷惑を掛けてしまいます。
今回は、我々KRYNAのスタッフが
どのよう事に気を付けて音の判断をしているのか?
1.心構え
2.判断の基準
3.リファレンスにしている機材
上記、3つの観点から紹介させていただきます。
その1.心構え
まず音を判断する時の心構えから。
ズバリ!
『先入観を捨てる』
例えば…
・値段の高いプレーヤーだから音は良いだろう、、、とか
・CDプレーヤー内蔵ではなく、DAC専用機を追加したから良いはずだ、、、とか
・〇〇という部品を使っているから良いはずだ、、、とか
・●●という最新の回路だからよいだろう、、、とか。
この「だろう、、、」「はずだ、、、」が
音に対する判断を曇らせます。
先ずは先入観を捨てます。
そして分析的に聴くのではなく、
気楽に音楽を聴くくらいの心持で聴いてみます。
そうやって聴いて判断したときの方が正しいことが多いです。
というか、多かったです。
〇〇〇だから良いはずだ、、、
ではなく『逆』なんですね。
このとても良い感じは、もしかすると〇〇〇だからかも?
なのです。
良い感じを沢山経験して共通点を探ってみる。
それを積み上げていかないと
〇〇〇だから良いはずだ、、、は絶対に出てこないはず、、、
ではないでしょうか。
その2.判断基準
それでは最も基本的な判断基準です。
KRYNAでは、HGS(ホログラフィックサウンド)をよりどころとした音の判断になります。
★広がっても定位しないのはダメ
★定位しても広がらないのはダメ
この2つをおさえます。
超シンプル。
まずはこの2つだけで良いです。
★広がっても定位しないのはダメ
音場が広がっているように感じるのに、ヴォーカルの口が大きくて奥行(前後感)もあまりない。
★定位しても広がらないのはダメ
こちらは打って変わって一見ヴォーカルの口が小さく締まって定位した様に感じる。
だが音場が広がらず抜けが悪い。
ボーカルの立ち位置(音の出どころ)も低くなります。
その3.リファレンス機材
最後に普段KRYNAが社内で音をチェックする際に
使用している機材を紹介します。
こちらもHGS(ホログラフィックサウンド)を基準に選定されています。
トランスポート(NAS):DELA N1A
ルーター:YAMAHA RTX1210
無線LANアクスポイント:YAMAHA WLX212
光メディアコンバーター:SONORE opticalModule
SFPモジュール(シングルモード)
ハブ:BUFFALO BS-GS2016
DAC:dCS BartokDAC
ラインアンプ:KRYNA ARKPre
パワーアンプ:KRYNA M502
スピーカー:KRYNA Duet39
インターコネクトケーブル:KRYNA Inca7
スピーカーケーブル:KRYNA Spca7
電源ケーブル:KRYNA Acca5
電源タップ:KRYNA ACTP3
スピーカースタンド:KRYNA StageⅡ(2S60-2026T)
オーディオボード:Palette-Cu-TP
インシュレーター:KRYNA D-PROPextend
ケーブルインシュレーター:KRYNA Helca1
現状メインは自社製品ですが、必ずしもそこに拘っているわけではありません。
良い物であれば他社製品も積極的に導入しています。
DACにdCSを使っているのは、
色付けが無く、音場の広がりも奥行もあって、
定位良く、解像度高く、音抜けが良いからです。
創業当時からリファレンスにしていたCDプレーヤーが、
CD-34やCD-80、CD880J、A730、B225、、
といったモデルをチューンアップしたものだったのも同じ理由です。
音の判断力は普段聴いている音に大きく左右される部分もありますので、
機器の選定はシビアです。
今回は以上になります。
基本的にはHGS(ホログラフィックサウンド)という、
音のとらえ方が基準になっています。
もちろん色々な聴き方があると思いますので、
これを押し付ける気はありません。
ですが、音色に翻弄されて一喜一憂し、
ひたすら買い替えを繰り返しても尚、
オーディオに一区切りつけない、
音楽を楽しむ領域にたどり着けないでいる、
そんな方々を沢山見てきました。
そういった観点から、HGS的な音の判断には優位性があるとKRYNAは考えます。
もし、色々とお試しになられて分からない部分や、
判断に迷われましたらご相談ください。
ショールームのご予約も随時受付しております。