設置ポイント① 部屋の角
まず最初に対処するべきは「部屋の四角」です。
「部屋の角」になる部分では、そこに入り込んだ音が反射を繰り返して
“こもり音“が発生してしまいます。
分かりやすい例で言うと、
コップを耳に当てると「コーッ」と聴こえる音がこれに近いです。
部屋の角に限らず、家具や荷物によって無数に発生するこの”こもり音“。
まずは、部屋の両角やラック裏など
気になる所にWatayuki(吸音材)を置いてみてください。
不要な残響音が取れ、風呂場のようなエコーが解消します。
吸音に関しては、
「音が死ぬ」
「つまらない音になる」など
マイナスなイメージの質問をいただくことも多いのですが、
オーディオを聴くうえで適度な吸音は絶対に必要です。
適度な吸音ををしてそのように音になるなら、
ほぼ間違いなくセッティングやルームチューニングの方法に
問題があると考えていいと思います。
設置ポイント② スピーカーと壁の間
続いて、2箇所目は「スピーカーの後ろ、壁との間」です。
スピーカー周りで一番音圧が高くなるのがユニット前面ですが、
意外なことにスピーカーは背面側にも音を放射しています。
これはバスレフ構造のスピーカーだけでなく、
密閉型のスピーカーでも同じです。
背面側に出た音が、後ろの壁に反射して(やまびこみたいな感じです)戻ってくるのですが、
その戻ってきた音が行きの新しい音と重なり、
さらにスピーカーの背面で反射した音が重なり・・・と、
どんどん音が重なる事で、ここでも”こもり音“が発生してしまうのです。
この”こもり音“は、「スピーカーの後ろ」に
Watayuki(吸音材)やAzteca(拡散材)を設置することで解消できます。
大掛かりなルームチューニングを使いたくない場合でも、
小型サイズのため気軽に置く事ができます。
設置ポイント③ 壁の中央
そして、意外と知られていない3箇所目は「壁の中央辺り」です。
この位置に影響しているのは、ポピュラーなキーワードでもある「定在波」です。
オーディオ用語としても有名な言葉なので、
知っている人も多いのではないでしょうか?
周囲を壁に囲まれたクローズドな空間では必ず発生してしまうこの定在波。
防ぐためには、 壁の中央付近にAzteca(拡散材)を置くのが一番。
リスニングポイントの後ろの壁や横の壁に設置するのも効果がありますが、
まずはスピーカーの背面側からお試しください!
スピーカーの間に大型の液晶テレビを置いている場合は、
テレビの後ろ側にWatayukiやKP105などの
吸音材を設置した方が効果的な場合もあります。
ぜひ、お部屋の環境に合わせた組み合わせをお試し下さい。
設置ポイントまとめ
ルームチューニング設置ポイントの基本はわかりましたか?
「結局、どこに、どれくらい使うのが一番効果的なの?」
とご質問を頂く事も多いですが、
これらのポイントは、それぞれ別の”こもり音“が発生しやすいので、
全てのポイントに『適切な量を使う』のが一番です。
『適切な量を使う』を判断するのは、
最終的に聴きながらカット&トライ してみるしかありません。
「自分でやるのは自信がない…」、
「何回もつけたり外したりするのは面倒臭いな…」
という場合は、
弊社のコンサルティングサービスをご利用ください。
各種ルームチューニング材を持ってご自宅にお伺いし、
ヒアリングをしながら最適な場所、最適な量のご提案をいたします。